「草間彌生は何故、草間彌生なのか?」を探りにワタリウム美術館へ行こう☆

全国のアートファン並びにアートグッズファンの皆様、そして草間彌生ファンの皆様、暑中お見舞い申し上げます。PCの画面からふと顔を上げたら、いつの間にやら8月になっていて色々とテンパリ中の、中の中の人@lammfrommです。

本日は、渋谷にあるワタリウム美術館にて8月6日から開催される注目の展覧会『草間彌生 ボディ・フェスティバル in '60s 展(Kusama's Body Festival in '60s)』をご紹介します(ちなみに、ラムフロムでもここのところ草間トピばかりになってしまっていますが、決してタイアップぢゃないです。単なる便・・・世間の話題にあわせてピックアップしているだけですから〜☆)。

草間彌生を語る上で必須の初期作品を鑑賞出来る絶好の機会

草間彌生 ポストカード8枚セット A(Yayoi)より前衛芸術家の草間彌生が、幼少期より幻覚や幻聴に襲われる統合失調症を病み、しかしその苦しみから逃れる為に描き始めたという、水玉や網模様をモチーフにした絵が、初期の作品から現在に至る作品まで、あらゆる草間作品の原点となっているという話しは有名ですが、そんな、映像を含めた彼女の初期作品の数多くを目にする機会は、これまであまりなかったのではないかと思います。何故ならば、「Pen BOOKS やっぱり好きだ!草間彌生。」にも書かれていますが、草間彌生は今でこそ日本の現代アート界を代表する存在として認知されていますが、渡米していた50年代後半から70年代前半に掛けて制作された彼女の作品や行っていたパフォーマンスに対する日本国内の評価は相対的に厳しかったから、です。日本で草間彌生が注目され始めたのは、彼女が1993年にヴェネツィア・ビエンナーレに日本代表として参加した以降でした。

ここからは、あまりアートに詳しくない私(え?)の個人的推測ですが、国内での草間彌生の評価が厳しかったのには、日本人にとって草間彌生作品があまりに前衛的過ぎたという以外にも、彼女が渡米した時期がまだ彼女があまり日本で認知されていないうちであったことや、その後の活動拠点がずっとアメリカだったことも、要因の一部としてあったのではないかと思います。よって、彼女の作品テーマの目立つ部分、過激であるとか性的であるとかだけがデフォルメされて日本に伝わっていた(全てでないまでも)とか、実は日本でも実際の評価は高かったのだけれども時期的に国内でアメリカの反戦ネタはまずかったとか・・・色々と複雑なことが絡み合っていたんじゃなかろうかと、そんな風に思います。

まあ、アートに限らず、「評価」というのは時代の影響を多分に受けるものなので、後々しっかりと分析しないといけないものなんですが、今回の草間彌生展覧会『草間彌生 ボディ・フェスティバル in '60s 展(Kusama's Body Festival in '60s)』は、まさにその絶好の機会だと思います。

「草間彌生は何故、草間彌生なのか?」を探りに行う☆

ラムフロムオリジナル 草間彌生 LOVE FOREVER 1966 Tシャツ現在は国内でも世界的前衛芸術家の草間彌生と呼ばれるようになり、日本各地で大小様々な草間彌生展が行われて私たちが彼女の作品を目に出来る機会も増え、アートファン以外の人たちの間でもその認知度は日増しに高まっている草間彌生の存在は、今ちょっとしたブームを引き起こしていると言っても良いかもしれません。しかしそんな彼女の、一度目にしたら脳髄に焼き付いて離れない強烈な作品たちを真に理解する為には、まずはやはり、彼女の生い立ちや人生を知ることと、そしてそれ以上に、彼女の初期の作品をじっくりと鑑賞する必要があると思います。

残念ながら渡米前に描かれた絵は全て草間彌生自身の手によって焼却されてしまったということで、今現在彼女の初期作品の全てを見ることは出来ません。しかし草間彌生自身にとっては、過去の自分と決別してアメリカに渡ってゼロから制作した作品こそが、初期の作品と呼ぶに相応しいのかもしれません。

8月6日からワタリウム美術館にて開催される展覧会『草間彌生 ボディ・フェスティバル in '60s 展』では、そんな草間彌生の初期作品の中から300点余りのドキュメント写真や写真作品、彫刻やインスタレーションが展示されます。更に、今回が国内初上映になるという、ベルギー国際短編映画祭やアン・アーバー映画祭などで賞を受賞している映像作品『草間の自己消滅(1967年)』を含む、合計6本もの貴重な無修正オリジナル版の映像作品も見られるということで、草間彌生ファンには見逃せない展覧会内容となっています。「草間彌生は何故、草間彌生なのか?」を正しく知る為に、このチャンスを逃す手はありませんよ。

会期も2011年8月6日(土)から11月27日(日)までの長期間となっておりますので、二度三度と通って見るのもありですね。なお展覧会会場ではなんと、ラムフロムオリジナルの草間彌生グッズも買えちゃいます!ので、展覧会を満喫した後、是非チェックしに行ってみて下さいね☆