
ラムフロム・ザ・コンセプトストアより、本日は、11月5日にニューヨーク国際センター賞を受賞したばかりの現代アーティスト、奈良美智のインテリアアイテム「アフガンラグ」がラムフロムに届くまでを書きたいと思います。
奈良ラグが作られた理由
皆さんは、アフガニスタンのことをどれぐらいご存知でしょうか。私は、恥ずかしながらTVのニュースで見聞きすることぐらいの知識しかありません。でも、日本にもきちんとアフガニスタンの現状を良く知り、実際に戦乱や災害で傷ついたアフガニスタンの人々の為に、今まさに尽力を尽くしている方々がいます。NPO団体「MOGU VILLAGE」の皆さんもそうです。
MOGU VILLAGEは、2002年10月からアフガニスタンで難民となってしまった人々の自立支援の為の就業機会を提供することを目的とした団体で、今日ご紹介したい奈良美智ラグは、grafを介してMOGU VILLAGEの存在と活動を知った奈良さんの賛同によって生まれたアフガンラグです。
奈良さんが提供したドローイング作品は2点。1つは、ラムフロムの奈良美智Tシャツ「Bench」シリーズでもお馴染みのドローイングで、ベンチに座っている少年のモデルはなんと、失恋してベンチに座っている少年の頃の奈良さん本人なのだとか(右写真)。
そしてもう1つの作品は、2008年にバルティック現代美術館で開催された奈良美智+grafの世界巡回展の展覧会グッズにも使用されているドローイング作品『飛行機に乗っている女の子』です(冒頭の写真)。こちらの絵は、大変な時はとりあえずどっかに行っちゃおうっていう絵なんだそうですが、要するに「あんまりがんばりすぎちゃ駄目だよ」という、奈良さんらしい優しいメッセージが込められているんだと思います。
奈良ラグはアフガニスタンのアクチャ村で作られています。
奈良美智ラグは現在、アフガニスタンのアクチャ村で伝統工芸のカーペットやキリムなどの手織りもの手がけている職人さんたちによって作られ、年に数回ラムフロムに届けられています。
例えば約60cm x 40cmの中サイズラグは、なんと手作業で39000回以上も糸を結びつけて織り上げるんだそうで、完成までに2〜3週間も掛かるそうです。いえ、それだけ手を掛けていながらたった2〜3週間で完成するなんて凄すぎです。
ラグはまず、羊毛を仕入れて色分した後、各家庭に配布されるところから始まるそうなんですが、糸に紡いだり染色するといった仕事やデザインをおこす仕事は男性が担っており、メインの織り作業は女性が内職として行っているそうです。
村の伝統で14歳を過ぎた頃からは親族以外の男性の前で顔を見せることを厳禁とされている女性達にとって、こういった仕事は女性に許されている数少ない仕事のうちの一つなのだと思います。でも彼女達にとって織り作業の内職は、自分達家族の命を繋ぐ為のとても重要な仕事であること以上に、伝統工芸の伝承というプライドをかけた仕事なのです。1枚1枚とても丁寧に作られている奈良美智ラグを見ると、確かにそんな彼女達のプライドとラグへの愛情を感じることが出来ます。
アフガンから届いたラグをラムフロムが責任を持ってお届けします。
アクチャ村の職人さんたちの手によって完成したラグは、最終的にMOGU VILLAGEに引き取られて日本へと送り届けられるわけですが、アフガニスタンの国内情勢はここ暫く混迷を深めており、ラグを日本に届ける仕事をしてくれている方々も日常的に危険にさらされている状態です。
でも、危険にさらされながらもラグはこうして日本へと届き、ラムフロムでお客様にご提供することが出来る。それはとても、凄いことだと思うんです。
「モノ」が作られて、それが私たちの手に届くまでには様々な人々が関わっていて、途中できっと色々な出来事があるはずなんですが、でも普段はなかなか知ることが出来ません。でも、たまにこうしてその事を知ることが出来た時は、やっぱりその「モノ」に対してそれまで以上に愛着を感じるようになりますし、ずっと大切に使おうと思います。だから私も、こうして皆さんにお伝えしたいと思うのです。この奈良美智ラグは慈善事業の一環として作られたものではなく、アフガニスタンのプロの職人たちがプロとして作り上げた自信作のラグです。ラグとして本当に気に入って下さった方に、そして大切に使ってくれる方に買ってもらいたいと思うのです。
ちなみに、このラグに関しての私たちの立場は、届けられる立場ではなく届ける立場であり、リレーでいうなら花形のアンカーです。奈良美智アフガンラグを気に入って購入して下さったお客様の元へと最後に届ける大役を担っております。つまり、そんなふうに自分たちもこのラグに関わっているんだと考えると、俄然やる気も(そして売る気も)増すというものです。
ということで、奈良美智のアフガンラグは、ラムフロム・ザ・コンセプトストアのオンラインストアおよび、渋谷のリアルストアにてお買い求め頂けますので、今日初めてラグを知ったという方、前からちょっと気になっていたという方、よかったらチェックして見て下さいね。
・・・あれ、アンカーはもしかして運送・・・?
- ラムフロム・オンラインストア 奈良美智 ラグ(小) 商品詳細ページ
- ラムフロム・オンラインストア奈良美智 ラグ(中) 商品詳細ページ
- ラムフロム・オンラインストア奈良美智 ラグ(大) 商品詳細ページ



ということで、本日ご紹介したいのは右の写真の奈良美智ぬいぐるみ、つり上がった緑色の瞳と口元からちょっこりのぞいているキバがチャームポイントの天使な女の子ぬいぐるみ「ブラックガードエンジェル」です。
「natsu no haru,2002」や、「hinoko,2003」などは、何か固い決意をしたかのような表情が印象的で、自分の新年の初心表明を、送る相手に向けてしてみたいという人にお勧めなポストカードです。「toge ni momo no sakutoki,2002」や、「kinuginu」や「omoudochi,2005」などもきらびやかな作品なので、作品の意味はともかく、純粋に奇麗な絵のポストカードとして目を引くと思います。
10人のアーティストとは、工藤麻紀子、青島千穂、ムラタ有子、青木陵子、細谷ゆいこタカノ綾、坂知夏、村瀬恭子、草間彌生、束芋という、早々たるメンバーです。既に前衛芸術家として世界的な現代アーティストとなっている気がする、御年80歳を超えている草間さんも新世代アーティストなんですか?というのは、とりあえずここでは置いておいてですね、その中身はと言いますと、坂知夏「Baby Elephant Underpants,2003」や、束芋「hanabi-ra,2003」、青島千穂「Japanese Apricot2,2000」の作品が収録されています。草間彌生も「15 Girls,2003」や「Hi,KonnichiwaMiiko-chan,2004」など、可愛い系作品がポストカードになっております。
ラムフロムで現在販売中の日記帳の表紙に使われている「Princess of Snooze Journal(2001)」や、ビーチタオルプロジェクトの奈良美智ビーチタオルに使われている「Well(1999)」、勿論パップやパップキングもいます。