三沢厚彦とは(みさわあつひこ/Atsuhiko Misawa)
現代アーティストの三沢厚彦(みさわあつひこ)は、ゾウや、ライオン、キリンなどの動物をモチーフに、九州の楠の丸太を使用したほぼ原寸大の木彫で高い注目を集めている日本人美術家です。
現代美術の流行にとらわれず、自分がごく自然に作りたいと思ったものをごく普通に創ることをモットーとし、かつそうして作り上げた作品が、自分自身の思いではなく、見る人の持つ思いによって様々な見え方になることを素直に喜び、そして楽しんでいる。そんな三沢厚彦が生み出す彫刻作品は、細部までリアルな動物の姿の彫刻でありながら、その表情はどれも言葉では言い表せない正体不明のユニークさや不思議さを醸し出しており、どこか、ファンタジーの世界の生き物を目の前にしているかのような印象を受けます。
1961年に京都に生まれ、幼少の頃の遊び場は鴨川の渓流だったという三沢少年は、美術好きな両親の影響もあってか、小学校の頃から彫刻家になるのが夢だったそうです。中学を卒業後、その夢を実現する第一歩として美術高校の彫刻家に進学(でも当時は音楽に没頭していた模様)。その後、東京芸術大学美術学部彫刻科へと順調に進み、本格的に木彫刻に取り組み始めます。幼少の頃から自然に親しんで来た三沢氏が、木の匂いや温もり、感触に触れながら作業出来る木彫を選んだのは、ごく自然な選択であったと思います。
1995年から本格的に個展を開始しますが、1997年から東京芸術大学美術学部彫刻科非常勤講師や、武蔵野美術大学造形学部彫刻学科非常勤講師を務めており(2006年からは武蔵野美術大学造形学部彫刻学科客員教授)、暫くの間、年間開催数は年に1度ぐらいのペースでした。しかし、2006年に青森県の吉井酒造煉瓦倉庫で開催された、奈良美智+graf展覧会『AtoZ』に作品を出展したのをきっかけに注目を集めるようになり、個展の回数は増え、その規模も大きくなって行きます。現在では、全国各地の美術館やギャラリーで個展が開催されおり、また、2010年に名古屋で開催されたアートの祭典『あいちトリエンナーレ2010』では、三沢厚彦+豊島秀樹として参加するなど、積極的に活動の幅を広げています。
最近の展覧会情報としては、福井県あわら市の金津創作の森で開催の三沢厚彦個展『アニマルズ 2011』があります。
ラムフロムで取り扱い中の三沢厚彦グッズ
ラムフロムでは現在、三沢厚彦が描いた愛嬌たっぷりの動物たちのドローイング作品をモチーフに製作されたTシャツやトートバッグ、三沢作品を忠実に再現した手乗りサイズのうさぎのマルチプルなど、大人から子供まで楽しめるアートな三沢グッズを好評販売中です。
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三沢厚彦(みさわあつひこ/Atsuhiko Misawa)プロフィール及び過去の主な受賞歴と展覧会歴
- ●経歴
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- 1987年:東京芸術大学美術学部彫刻科卒業
- 1989年:東京芸術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻終了
- 1997-2001年:東京芸術大学美術学部彫刻科非常勤講師
- 2003-2005年:武蔵野美術大学造形学部彫刻学科非常勤講師
- 2006年-:武蔵野美術大学造形学部彫刻学科客員教授
- ●主な受賞歴
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- 2007年:第34回長野市野外彫刻賞を受賞
- 2005年:第15回タカシマヤ美術賞受賞
- 2001年:第20回平櫛田中賞受賞
- ●主な個展
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- 2011年:Meet The Animals-ホームルーム(京都芸術センター/京都)、アニマルズ 2011(金津創作の森、福井)
- 2010年:ANIMALS in TOCHIGI(栃木県立美術館/栃木)、ANIMALS in KIRISHIMA(鹿児島県霧島アートの森/鹿児島)、ねこと小鳥(ギャラリートラックス/山梨)、木彫・ドローイング(ギャラリーたむら/広島)
- 2008年:ANIMALS’08 in YOKOHAMA(そごう美術館/神奈川)
- 2007年:もう一つの三沢厚彦展(西村画廊/東京)、Animals(桜華書林/長野)、ANIMALS in graf(graf media gm/大阪)、ANIMALS+(-2008年までの巡回展:平塚市美術館/神奈川、北海道立旭川美術館/北海道、高崎市美術館/群馬、伊丹市立美術館/兵庫、ふくやま美術館/広島)
- 2005年:ANIMALS05(西村画廊/東京)
- 2004年:三沢厚彦展(ギャラリーたむら/広島)
- 2003年:Dogs(桜華書林/長野)、ドローイング 動物たち(西村画廊/東京)
- 2002年:ANIMALS02(西村画廊/東京)
- 2001年:第20回平櫛田中賞受賞記念「三沢厚彦展」(高島屋本店6階美術画廊/東京、井原市立田中美術館/岡山)
- 2000年:ANIMALS 西村画廊、東京
- 1998年:INAXギャラリー2/東京
- 1995年:横浜ガレリアベリーニの丘ギャラリー/神奈川
- ●主なグループ展
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- 2010年:あいちトリエンナーレ(愛知芸術文化センター、名古屋市美術館、長者町地区、その他/愛知)、SUMMER SHOW 2010(西村画廊/東京)、SEPTEMBER SHOW 2010(西村画廊/東京)
- 2009年:もう一つの森へ(メルシャン軽井沢美術館/長野)
- 2008年:ワッと!どうぶつ What? アート展(十和田市現代美術館/青森)、ネオテニー・ジャパン -高橋コレクション(霧島アートの森/鹿児島、札幌芸術の森美術館/札幌、上野の森美術館/東京)、新潟県立近代美術館/新潟、秋田県立近代美術館/秋田、米子市美術館/鳥取
- 2007年:SEPTEMBER SHOW 2007(西村画廊/東京)
- 2006年:SUMMER SHOW 2006(西村画廊/東京)、奈良美智+graf AtoZ(吉井酒造煉瓦倉庫/青森)
- 2005年:SUMMER SHOW 2005(西村画廊/東京)
- 2004年:5人の新作展<西村画廊30周年記念>(西村画廊/東京)、動物づくし(北海道立旭川美術館/北海道)
- 2003年:動物、アートとなる(群馬県立館林美術館/群馬)、アートでZOO(秋田県立近代美術館)、たけしの誰でもピカソ大博覧会(スパイラルガーデン/東京)、SEPTEMBER 2003(西村画廊/東京)、木のワンダーランド(北海道立帯広美術館/北海道)、現代木彫との対話(北海道立旭川美術館/北海道)
- 2002年:みんなでつくろう!子どもワークショップ展(練馬区立美術館/東京)、犬だいすき展(木ノ葉画廊/東京)、SEPTEMBER 2002(西村画廊/東京)
- 2001年:SEPTEMBER 2001(西村画廊/東京)、垂直の時間 彫刻 -過去・現在・未来- (東京芸術大学美術館陳列館/東京)
- ●主な書籍
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- 三沢厚彦 アニマルズ+(2007年/求龍堂)
- 三沢厚彦 動物たち(2003年/理論社)
- 三沢厚彦 アニマルズ(2002年/求龍堂)