【グラフィックデザイナー】ミルトン・グレイザー プロフィール/グッズ関連情報

グラフィックデザイナー ミルトン・グレイザー(Milton Glaser)のプロフィール&グッズ関連情報ページです。

【ミルトン・グレイザーについて】

グラフィックデザインを中心に、CIやインテリアデザイン、環境デザイン、建築、出版、音楽、演劇、映画等、多種多様な分野のデザインを手掛けているグラフィックデザイナーのミルトン・グレイザー(Milton Glaser)は、20世紀のアメリカ・グラフィックデザイン界に大きな影響を与えたデザイナーの一人です。現在迄に300点を超えるポスターのデザインやイラストが制作されており、それら作品の一部は現在、ニューヨーク近代美術館やイスラエル美術館などにコレクションされています。

1929年、アメリカ・ニューヨーク州ニューヨーク市に生まれたミルトン・グレイザーは、小さい頃からアーティストになりたいという夢を持ち美術の勉強していたそうです。1951年にThe Cooper Union for the Advancement of Science and Art(クーパー・ユニオ ン・アート・スクール)を卒業後、Fulbright Program奨学金(フルブライト奨学金)でイタリアのAcademy of Fine Arts in Bologna(ボローニャのアカデミー・オブ・ファイン・ アーツ)へと留学、Giorgio Morandiに師事しました。

その後ニューヨークへ戻ると、1954年にレイノルド・ラフィンズ、シーモア・クワスト、エドワード・ソレルと共に「プッシュピンスタジオ」を設立し、社長に就任します。デザイナーとして精力的な活動を行うグレイザーでしたが、「ニューヨークマガジン」を創刊したり(1968年)、出版デザイン会社「WBMG」をウォルター・バーナードと共同で設立するなど(1983年)、 出版業界でもその才能を発揮しています。

ブルーノ・ムナーリ(Bruno Munari)やポール・ランド(Paul Rand)を尊敬し、またステファン・サグマイスター(Stefan Sagmeister)が好きだというミルトン・グレイザーはまた、2010年秋には米国政府による最も栄誉ある芸術賞「National Medal of Arts Award」を受賞しました。豊かな創造力とユーモア精神に溢れたデザイナーとして、現在も様々な分野で活躍しているグレイザーは、アーティストやデザイナーという言葉だけでは定義出来ない、まさにクリエーターと呼ぶに相応しい存在と言えるでしょう。(余談ですが、2004年のインタービュー時には猫を飼っていたそうです。)

【作品について】

ミルトン・グレイザーの作品として誰もが知っているであろう、「LOVE」の部分が赤いハート型になっているロゴ作品『I Love New York(1977年)』は、ニューヨーク州観光局が観光促進の宣伝の為に彼に依頼して制作されたものです。シンプルかつポップなイメージが誰の心にも印象的に残りやすく、今やニューヨークのシンボルとなっているこのロゴですが、Tシャツ、マグカップなどのニューヨーク土産としても定番となっています。

他にも、1967年にBob Dylan(ボブ・ディラン)のレコードアルバム「Greatest Hits Volume 1」が発売された時に作られた記念ポスターとして話題となった作品『IDylan Reproduction(1967年)』や、音楽がテーマの作品『Russian Tea Room Jazz(1972)』、『Bach Variations(1985年)』、『Brooklyn College 30th Anniversary(1984)』などは、自身が大の音楽好きであることが良く伝わってくるような、カラフルでユーモアのある、見ているこちらを楽しい気持ちにさせてくれる作品など、要注目です。

展覧会などは、2000年にイタリアのNuages Galleryにて開催された大規模回顧展以降行われていないようですが、グラフィック・デザイナーとしての活動は今も精力的に行っており、2011年1月にもニューズウィーク紙のカバーを描いています。

【ミルトン・グレイザー グッズ】

ラムフロムでは、ミルトン・グレイザーが制作した、1981年に出版されたエルヴィス・プレスリー(Elvis Presley)の伝記『Elvis(1981年)』のブックカバー及び広報ポスターがモチーフになった「ELVIS Tシャツ」や、アメリカのジャズシンガー、ニーナ・シモン(Nina Simone)のポートレイト作品をモチーフにデザインされた「NINA Tシャツ」、胸元に大きくHELP!と書かれた「HELP Tシャツ」などを販売中です。

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■主な経歴・受賞歴・展覧会歴

●経歴

  • 1929年6年26:ニューヨーク生まれ
  • 1951年:The Cooper Union for the Advancement of Science and Art(クーパー・ユニオ ン・アート・スクール)卒業
  • 1952年:Fulbright Program奨学金でAcademy of Fine Arts in Bologna(イタリア)留学、Giorgio Morandiに師事
  • 1954年:レイノルド・ラフィンズ、シーモア・クワスト、エドワード・ソレルと共にニューヨークでプッシュピンスタジオを設立、社長に就任
  • 1961年:School of Visual Artsのインストラクターと理事会のメンバーとして勤めていて、現在に至る。The Cooper Union for the Advancement of Science and Artの理事会の会員
  • 1983年ウォルター・バーナードと共に出版デザイン会社WBMGを設立

●受賞暦

  • 2009年:National Medal of Arts
  • 2004年:Lifetime Achievement award from the Cooper-Hewitt National Design Museum

●個展

  • 2000年:Nuages Galleryによるイタリアで開催された大型回顧展。
  • 1999年:Nuages Gallery(イタリア)
  • 1997年:サントリーミュージアム天保山(大阪)
  • 1992年:The Imaginary Life of Claude Monet(1995年まで巡回/Nuages Gallery/イタリア)、クリエイションギャラリーG8(東京)、Art Institute of Boston(ボストン)
  • 1989年:Vicenza Museum(イタリア)、Galleria Communale d’Arte Moderna(ボローニャ)
  • 1984年:Houghton Gallery, The Cooper Union(ニューヨーク)
  • 1981年:Lincoln Center Gallery(ニューヨーク)
  • 1977年:Centre Georges Pompidou(パリ)
  • 1975年:Museum of Modern Art(ニューヨーク)

●主な作品集・書籍・CD・DVD情報(ラムフロムでは販売しておりません)

  • ドキュメンタリー映画:Milton Glaser: To Inform and Delight(2008年)
  • 書籍:Drawing is Thinking(2008年/Overlook Hardcover)、Milton Glaser: Art is Work – Graphic Design, Interiors, Objects and Illustration(2000年/Thames & Hudson Ltd)、Milton Glaser: Graphic Design(1983年/Overlook TP; Revised版)
  • 絵本:The Big Race(絵:Milton Glaser、文字:Shirley Glaser【Milton Glaserの奥さん】/2005年/Hyperion)
  • 雑誌:Clay Felkerと共にNew York Magazineを発行(1968年)