写真展「 Missing You 」@hikarie 8/:作家紹介1 − 鷹野隆大 −

2012年10月5日(金)より開催の、長島有里枝、野村佐紀子、鷹野隆大 写真展「 Missing You 」は、渋谷ヒカリエ 8/ でLAMMFRFOMMが初めて開催する展覧会です。ラムフロムが2012年4月に渋谷ヒカリエ ShinQsに移転する以前、渋谷区上原店で営業していたlammfromm The Concept Store(ラムフロム・ザ・コンセプトストア)の併設ギャラリー「GALLERY at lammfromm(ギャラリー・アット・ラムフロム)」では、現代アーティストの個展を多数開催していました。今年ラムフロムがShinQsへ移転したのをきっかけに、ラムフロムを知ったという皆さんにそのことはあまり知られていないと思います。

そこで、本日より3回に分けまして、今回ヒカリエで開催する写真展の出品作家一人一人にスポットをあて、過去の展覧会情報なども盛り込みながら、日替わりでご紹介して行きたいと思います。初日の本日は、鷹野隆大(たかのりゅうだい)です。

ジェンダーを問う作品から何気ない風景写真まで

ラムフロム写真展@hikarie 8/  鷹野隆大出品作品↑写真展出品作品

早稲田大学政経学部を卒業後、独学で写真を学び、写真集『IN MY ROOM』で2006年第31回木村伊兵衛写真賞を受賞した写真家の鷹野隆大は、むき出しの身体のパーツをテレビモニターに次々と映し出す映像作品シリーズ『電動ぱらぱら』や、1988年から毎日欠かさず撮り続けている『毎日写真』など、主に男性ヌード写真を通してジェンダーやセクシュアリティを問い、他者との関係性を問い直すような作品を発表し、注目を集めてきました。

しかし、鷹野作品はそういったものだけには留まらず、2001年から2010年にかけ、どこにでもある日常の風景を撮りためたという写真をまとめた作品集「カスババ」も昨年刊行されています。人物を写した作品と風景写真には、一瞬繋がりを見いだせないように感じても、次の瞬間に両者には確かに同じ、鷹野隆大の視線を感じることが出来ます。

個人的に、写真を見る時に何時も思うこととして、写真家と被写体との距離は時に写真家によって意図的に変えられるため、同じでないことが多々ありますが、写真家のその視線だけは、テーマや被写体が何であれほぼ変わらない気がします。そしてそれこそが、見る者を引きつけて止まないその写真家の大きな魅力の一つだと考えます。皆さんはどう思われますでしょうか? 現在ラムフロムでは鷹野隆大作品集「カスババ」は取り扱っておりませんが、興味がある方は是非チェックして、ラムフロムで販売中の鷹野隆大作品集と比べてみて下さいね。

GALLERY at lammfrommにて開催された鷹野隆大個展

GALLERY at lammfrommでは、過去に2回鷹野隆大個展を開催しました。2007年開催の『毎日写真』と2009年開催の『男の乗り方』です。

鷹野隆大個展『毎日写真(2007年)』より

こちらの写真は、2007年10月にGALLERY at lammfrommにて開催された個展『毎日写真』の出品作品です。1988年から毎日欠かさず撮り続けている写真作品を多数展示したこの展覧会は、作家の日常への視線や制作の姿勢を垣間みることが出来た展覧会でした。会期中に行われた、鷹野隆大x会田誠トークイベント「総理に聞く・・・(仮)」も大盛況でした。

 

鷹野隆大個展『男の乗り方(2009年)』より

↑こちらは2009年にGALLERY at lammfrommにて開催された鷹野隆大個展『男の乗り方』の際の展示風景です。本展覧会では、2005年に制作をスタートし、2007年にツァイト・フォト・サロンで発表した『「男の乗り方』シリーズ及びシリーズの新作が展示されました。またこの展覧会期間中には、鷹野隆大×長島有里枝トークイベント「スナップ、ヌード、男と女」が行われ好評を博しました。

なお、GALLERY at lammfromm Onlineでは現在、鷹野隆大個展『男の乗り方』に出品された作品をお買い求め頂くことが出来ますので、この機会に是非チェックして見て下さい。

本展覧会の鷹野隆大作品について

そして、今回が3回目となるの鷹野隆大の個展は、同じく写真家の長島有里枝、野村佐紀子との共同展になります。写真展「 Missing You 」で展示される鷹野作品は、代表作『男の乗りかた』から未発表の新作まで、シリーズを横断した展示となります。

 

ラムフロム写真展@hikarie 8/  鷹野隆大出品作品↑写真展出品作品

今年の1月から2月にかけて行われた鷹野隆大個展『モノクロ写真』で、鷹野氏は、今回の個展が何故モノクロ写真でなければなからかったのかというその理由について、2011年が自身にとって「長く困惑した時間」の年だったからと語っていました。今回の展覧会において、そんな彼の作品が3.11の前と後でどう変化し、またどう変化していないのか、是非皆さん自身で確かめてみて下さいね。

 

ラムフロム写真展@hikarie 8/  鷹野隆大出品作品↑写真展出品作品

 

現在ラムフロムで販売中の鷹野隆大作品集及びアートグッズ

ラムフロム 渋谷ヒカリエ ShinQs店及びラムフロム・オンラインストアでは現在、希少な鷹野隆大のサイン入り限定作品集やラムフロムオリジナルの鷹野隆大アートグッズを好評販売中です。

 

鷹野隆大作品集「How to contact a man 男の乗り方」

限定1000部の、鷹野隆大直筆サインとエディションナンバー入り作品集「How to contact a man 男の乗り方」は、ラムフロムで開催された鷹野隆大個展『男の乗り方』にあわせて刊行された作品集で、ラムフロムでは今なお高い人気を誇っています。モデルと写真家という、レンズを通して対峙する二人の距離感が、時間をかけて、少しずつ近づいたそのときに生まれる一瞬の空気感までもが見事に伝わって来る、そんな写真集です。

 

鷹野隆大作品集「ぱらぱら まりあ/としひさ」と「ぱらぱら ソフトクリーム/歯磨き」

こちらは、限定1000部、シリアルナンバー入りの(サインなし)、鷹野隆大の作品集「ぱらぱら まりあ/としひさ」(左側)と、「ぱらぱら ソフトクリーム/歯磨き」(右側)です。むき出しの身体のパーツが次々と映し出される映像作品「電動ぱらぱら」の書籍版です。

 

ラムフロムオリジナル鷹野隆大アートグッズ「ぱらぱらクッション」

こちらは、映像作品シリーズ『電動ぱらぱら』に発想を得て、アーティストユニット「ザ・ビークル」とコラボレートした、ラムフロムオリジナルの鷹野隆大アートグッズ「ぱらぱらクッション」シリーズです。しっとりとしたセクシャルな魅力とクールさをあわせもった、アートなクッションは、ハイセンスな大人のお部屋に飾って欲しいインテリアグッズです。
 

鷹野隆大作品集及びアートグッズは、LAMMFRFOMM 渋谷ヒカリエ ShinQs店及び、ラムフロム・オンラインストア、またはAmazonにてお買い求め頂けます。