【美術家】森村泰昌 プロフィール/グッズ関連情報

現代美術作家 森村泰昌(もりむらやすまさ/Yasumasa Morimura)のプロフィール&グッズ関連情報ページです。

【森村泰昌について】

名画の登場人物や、女優、革命家などに自らが扮するというユニークな手法でセルフポートレート作品を一貫して制作し続けている現代アーティストの森村泰昌(もりむらやすまさ)は、誰もが知っている有名なビジュアルイメージに自らの体を侵入させることで、出来上がったイメージや価値観を揺さぶり新たな解釈を提示するという作品で知られています。

自らメイクを施し、衣装を着込んで名画に扮する姿の、その緻密さや拘りでもって見るものを圧倒する森村泰昌ですが、1988年にはベネチアビエンナーレ・アペルト部門に選出され、海外でも注目されるようになりました。

森村泰昌はまた、作品以外にも映画や芝居、パフォーマンスなどを行ったり、宝塚歌劇団ポスターのディレクションやイッセイミヤケのプリーツプリーズ(アーティストシリーズ)の第一弾を手掛けるなど、多方面で活動中です。ユニークな試みとして、1998年の展覧会『空想美術館-絵画になった私』でプリクラを設置したことなども、話題となりました。

2010年には「20世紀の男たち」に扮する新作シリーズ、『なにものかへのレクイエム』を完全版で紹介する展覧会を東京都写真美術館で開催。情熱、そして人間の持つおかしみをこめて、過去を現代に伝えるセルフポートレイト作品に注目が集まっています。

最新の展覧会情報としては、高島屋創業180周年記念として開催される森村泰昌新作巡回展『絵写真+The KIMONO』があります(2011年7月〜2012年1月10日の期間、高島屋東京店、新宿店、大阪店を巡回)。

【作品について】

『肖像・ゴッホ(1985年)』など、自らが名画の登場人物に扮するというユニークな手法で制作されたセルフポートレイト作品シリーズ『美術史シリーズ』は、森村泰昌作品の中心的な作品シリーズとなっています。中でも、ゴッホの作品ひまわりに扮した森村泰昌のセルフポートレイト『唄うひまわり(1998年)』は、名画シリーズの中でも人物ではなく、花に扮するという珍しい作品で、初めて観た時は衝撃を受けました。

また、20世紀の出来事をテーマに、自らその主人公「男達」になる作品シリーズ『なにものかへのレクイエム』及び、「女達」に扮する『女優家』シリーズは、20世紀を包括的に捉えようとした作品シリーズとして有名です(ちなみに、作品『ハラ・セツコとしての私』の撮影場所は、現代アーティストのやなぎみわの部屋だそう)。チェ・ゲバラや三島由紀夫、マリリン・モンローやオードリー・ヘップバーンなどに森村本人が扮して撮影された、ユニークさの中に「現実」と「虚構」を見事に浮き上がらせた作品は、多くの人を唸らせました。

【森村泰昌 グッズ】

ラムフロムでは、2004年11月にMEM(大阪)で開催された展覧会『「これはデュシャンではない」、ですか』で発表された作品『身ごもるモナ・リザ』のマルチプル作品として製作された、限定2000部のトランプや、森村泰昌が女優家・Mとして演じたセルフポートレート『女優シリーズ』のポストカードを販売中です。

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■主な経歴・受賞歴・展覧会歴

●経歴

  • 1951年:大阪生まれ
  • 1975年:京都市立芸術大学美術学部工芸科デザインコース卒業。松下電工(現パナソニック電工)株式会社に入社するも3日で退職。京都市立芸術大学に聴講生として学ぶ傍ら、非常勤講師として大阪府立高津高等学校工芸科に勤務
  • 1980年:京都市立芸術大学美術学部映像教室非常勤講師。写真家アーネスト・サトウに師事
  • 1988年、ベネチアビエンナーレ/アペルト部門に選ばれる

●受賞暦

  • 2011年:第52回毎日芸術賞受賞
  • 2007年:芸術選奨文部科学大臣賞
  • 2006年:京都府文化賞功労賞
  • 2003年:織部賞受賞
  • 2002年:東川賞受賞
  • 1988年:ベネチアビエンナーレ/アペルト部門に選ばれる

●個展

  • 2011年:森村泰昌モリエンナーレ まねぶ美術史(ふくやま美術館/広島)、絵写真+The KIMONO(高島屋東京店、高島屋新宿店、高島屋大阪店)
  • 2010年:なにものかへのレクイエム-戦場の頂上の芸術(2011年まで巡回:広島市現代美術館/広島、東京都写真美術館/東京、兵庫県立美術館、豊田市美術館/愛知)、森村泰昌 モリエンナーレ・まねぶ美術史(高松市美術館/香川)
  • 2009年:森村泰昌展 魔舞裸華視(まぶらかし)(エプソンイメージングギャラリー エプサイト/東京)
  • 2007年:森村泰昌-美の教室、静聴せよ(横浜美術館/横浜)
  • 2005年:Los Nuevos Caprichos(Luhring Augustine/ニューヨーク、Galeria Juana de Aizpuru/マドリッド、Galerie thaddaeus Ropac/パリ)、風刺家伝ーゴヤに捧ぐ(シュウゴアーツ/東京)、フェルメール研究(MEM/大阪)、自分をめぐる物語(砺波市美術館/富山)、卓上のパルコネグロ(ナディッフ/東京)
  • 2004年:森村泰昌作品展 フェルメール研究ー大きな物語は小さな部屋の片隅に現れるー(同志社女子大学/京都)
  • 2003年:森村泰昌 アーティストの宝物(シュウゴアーツ/東京)、華麗 de Scope~森村泰昌の多面体~(大阪成蹊大学芸術学部/大阪)
  • 2002年:An inner Dialogue with Frida Kahlo(Galeria Juana de Aizpuru/マドリッド)、YASUMASA MORIMURA(SITE SANTAFE/ニューメキシコ)、森村泰昌写真展 女優家Mの物語(川崎市民ミュージアム/神奈川)
  • 2001年:Mの写真展ーセルフポートレート、そして、風景(GRAFBid/大阪)、森村泰昌写真展 女優家Mの物語(美術館「えき」KYOTO/京都)、森村泰昌 100のポラロイド(Rice Gallery by G2/東京)、私の中のフリーダ/森村泰昌のセルフポートレート(原美術館/東京)、SelfPortraits : an inner Dialogue with Frida Kahlo(Lurhring Augustine/ニューヨーク)、フリーダからの贈り物(KPOキリンプラザ/大阪)
  • 2000年:Art History Yasumasa Morimura(Fundacion Telefonica Temporary Exhitit Room/マドリッド)
  • 1999年:YASUMASA MORIMURA(White Cube/ロンドン)、YASUMASA MORIMURA Daughter of Art History(Lurhring Augustine/ニューヨーク)、名前を持たぬ時間 名前をもたぬ私(Chulalongkon University/バンコク)
  • 1998年:YASUMASA MORIMURA(Sutudio Guenzani/ミラノ)、空装美術館ー絵画になった私(東京現代美術館/東京)

●グループ展

  • 2011年:ポップ? ポップ! ポップ?-コレクションに見るポップなアートの50年(和歌山県立近代美術館/和歌山)、開館20周年記念展  画家たちの 二十歳の原点(平塚市美術館/神奈川)、第2回 梅原猛と10人のアーティスト展(中信美術館/京都)
  • 2010年:Self Portrait — 私という他人(高橋コレクション日比谷/東京)、マイ・フェイバリット-とある美術の検索目録(京都国立近代美術館/京都)、六本木クロッシング2010展:芸術は可能か?(森美術館/東京)
  • 2009年:メリー・ゴー・ラウンド-煌めきと黄昏-(熊本市現代美術館/熊本)、トリック*アートの世界(2011年まで巡回:豊橋市美術博物館/愛知、北海道釧路芸術館/北海道、三重県立美術館/三重県、ふくやま美術館/広島県、損保ジャパン東郷青児美術館/東京、長野県信濃美術館/長野、宮崎県立美術館/宮崎、八戸市美術館/青森、高松市美術館/香川)
  • 2004年:Disguise(Manchester Art Gallery/イギリス)、イメージをめぐる冒険 AND?それともVS?(横浜美術館/横浜)
  • 2003年:絵画の現在 11人の作家による11の展覧会(新潟県立万代島美術館/新潟)、ハピネス 森美術館開館記念展(森美術館/東京)
  • 2002年:未完の世紀:20世紀美術がのこすもの(東京国立近代美術館/東京、THE ドラえもん展(サントリーミュージアム・天保山/大阪)
  • 2001年:森村泰昌と合田佐和子(高知県立美術館/高知)、現代美術へのいざない アフター・イメージ-残像-(国立国際美術館/大阪)
  • 2000年:モナ・リザ 100の微笑-模倣から創造へ-(東京都美術館/東京)、京都市立芸術大学 創立百二十周年祝賀記念展(京都市美術館/京都)
  • 1999年:ROSSO VIVO(Padiglione d’art Contemporanea/ミラノ)、Appearannce(Galleria d’arte Moderne/ボローニャ)

●主な作品集・書籍

  • 全女優(2010年/二玄社)
  • 「その他」のチカラ。―森村泰昌の小宇宙―(2010年/Akio Nagasawa Publising)
  • まねぶ美術史(2010年/赤々舎)
  • 露地庵先生のアンポン譚(2010年/新潮社)
  • 美術の解剖学講義(2001年/筑摩書房)
  • 「まあ、ええがな」のこころ(2001年/淡交社 )
  • 女優家Mの物語(2001年/朝日新聞社)
  • 踏みはずす美術史(1998年/講談社)
  • 美に至る病-女優になった私 森村泰昌展(1996年/横浜美術館)

●主なDVD

  • Yasumasa Morimura : different kind of stages(2007年/監督・岸本康)
  • Morimura Chapter2:This is the Archive(2006年/監督・岸本康)
  • Moriumura Chapter1:A kind of Introduction(2005年/監督・岸本康)
  • 森村泰昌 女優家の仕事(1996年/監督・撮影・編集:岸本康)